夏場に特に子供に多く見られる水いぼは大人にもうつるのでしょうか?
水いぼの原因や症状、治療法の他、自然治癒はするのかについてもご紹介します。
水いぼは大人にもうつる?
水いぼは正式名称を「伝染性軟属腫」といい、伝染性軟属腫ウイルスというウイルスに感染することで起こります。
免疫力がまだ未発達な乳幼児に多く見られる病気ですが、大人にうつることもあります。
通常子供から大人にうつることはまれなのですが、大人でも免疫力が落ちていたり、アトピー性皮膚炎などで肌が乾燥していたりすると感染することがあります。
感染力は高くありませんので、空気感染ではうつりません。ウイルスが直接皮膚に付着する「接触感染」で発症します。
接触感染でうつりますので、お子さんに水いぼができていてうつるのが心配な場合は、お風呂に一緒に入らないようにしたり、タオルを別にしたりして気を付けましょう。
肌の保湿をしっかり行い、バリア機能を整えておくのも予防になります。
大人が水いぼに感染する場合は子供からうつることが多いのですが、まれに性行為で感染することがあります。
性器や肛門周辺、太ももの内側などに水いぼができたら、性行為によって感染したと考えられます。
水いぼの大人の治療法
【水いぼの症状】
最初は小さな発疹から始まり、だんだんと大きくなっていきます。大きな物だと5mmくらいの大きさになることもあります。
表面がつるつるしていててっぺんが凹んでおり、光に当たると光って見えます。潰すと中から白い芯のようなものが出てきます。この白い芯の部分にウイルスが含まれており、他の部位に付着することで感染が広がって行きます。
痛みや痒みはあまりなく、手足の他に脇の下や胸、お腹、太ももの内側など体全体にできます。顔にできることもあります。
【水いぼの治療法】
基本的にはこどもの治療法と同じです。
・自然治癒を待つ
・ピンセットで圧出
・液体窒素による凍結療法
・硝酸銀を患部に塗る
・ヨクイニンを服用する
などの治療方法があります。
◆ピンセットで圧出
皮膚科で早く治すためによく行われる方法です。専用のピンセットで水いぼをつぶし、中の白い芯を取り除きます。ピンセットでつぶされるので痛いのですが、治りは早いです。
最近では麻酔入りのテープやクリームを使い、痛みがほとんどなく取る方法もあります。
◆液体窒素による凍結療法
冷たい液体窒素を使い、水いぼが感染した細胞を凍らせて死滅させます。痛みがあり、治療後腫れることがありますが、数日経つときれいに治ることが多いです。
◆硝酸銀を患部に塗る
硝酸銀液を患部に塗ることで水いぼを取りやすくする治療法です。広範囲にできている小さな水いぼの治療に適しており、2~3日続けて行う必要があります。
水いぼ以外の部分についてしまうとケロイドになる可能性があるというデメリットがあります。
◆ヨクイニンを服用する
ヨクイニンは生薬(漢方)の一つで、ハトムギの種子を砕いたものです。ヨクイニンを服用することで免疫反応が起き、水いぼが改善すると言われています。
2~3か月服用する必要がありますが、内服薬なので痛みがありません。
これらの他にも、レーザー療法、電気焼灼、抗ウイルス薬の外用などの治療法があります。
水いぼはワクチンのような確実な治療法がないため医師によって治療法が異なります。
まずは皮膚かで相談してみると良いですよ。
水いぼは自然治癒する?
水いぼは放っておいても半年~1年くらいで自然治癒することが多いです。
ただ、治るまでの間に掻きむしったりして水いぼが潰れてしまうとウイルスが皮膚の他の部分に付着して広がってしまいますし、とびひになったり、家族にうつしてしまう恐れもあります。
広がってしまってからよりも数が少ないうちの方が治りも早いので、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。
アトピー性皮膚がある場合は治りにくいので、放置せずに皮膚科に行きましょう。
まとめ
水いぼは大人にもうつることがある病気です。接触感染でうつりますので、もし水いぼができたら、早めに皮膚科に行くことをお勧めします。
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