2002年から始まったイベントである文学フリマは、最近では東京以外に大阪でも定期開催の目途が立ち、金沢や福岡でも開催が決まるなど、広がりを見せてきています。
2015年5月4日には第二十回文学フリマ東京が開催されますが、文学フリマとは、どんなイベントなのでしょうか?
コミケとの違いや、初心者が初めて行くときに気を付けることなどをまとめましたので、こちらで確認しておきましょう。
文学フリマとはどんなイベント?
文学フリマは、評論家・まんが原作者として知られる大塚英志さんが講談社から出版されている『群像』誌2002年6月号のエッセイ「不良債権としての『文学』」で行った呼びかけを発端として生まれました。
参加者が自分の著作を自分で販売する、文学作品の展示即売会が文学フリマです。
オールジャンルの文学同人誌即売即売会ともいえます。
フリマというと中古品を売るというイメージがありますが、通常のフリーマーケットと違い、古書を売るわけではありません。
純文学からエンターテイメント系まで多様なジャンルの書き手が参加し、学生、60・70代の文学愛好者、そしてプロ作家までと幅広い層が参加しています。
出品するものも自分が「文学」と信じるものであればよいので、自費出版の本をはじめ、ホッチキスで綴じただけのコピー誌、フロッピーディスクやCD-ROM、Tシャツを出品して販売している人もいます。
歴史ある文芸同人誌も多く参加しておりますが、中には文学フリマをきっかけに結成され、活動を続けている同人サークルも増えてきています。
出品者だけでなく一般の参加者も自由に来場できるので、作品を発表する場としてだけでなく、作り手と読者が直接コミュニケートできる場としても注目を集めています。
出品する出店者として参加する場合には、事前に申し込む必要があり、参加費が必要となります。
一般来場は自由で入場料も無料なので、気になる方はまずは足を運んでみましょう。
文学フリマとコミケの違いは何?
文学フリマとコミックマーケットはどこが違うのか疑問ですよね。
ざっくり言うと、2つ違いがあります。
・中心に扱うもの
・規模と年齢層
【何を中心に扱うか】
文学フリマは文字作品としての創作小説や批評誌を中心に扱うという点に特徴があり、そこがコミックマーケットと大きく違います。
ただ、「文学」の定義については、「自分が〈文学〉と信じるものであれば、基本的にどんな形態の作品でも構いません」とされているので、中にはアニメ研究誌や漫画、絵本、紙芝居、写真集などの出品もあるようです。
純文学からエンターテインメント系、ノンフィクションや詩歌など、様々なジャンルが並ぶのも文学フリマの魅力ですね。
【規模の大きさと年齢層】
規模の大きさや年齢層にもコミケとの違いがみられます。
文学フリマはコミケよりも規模が小さいので会場が狭く、人もコミケほど多くなので、長蛇の列に並んだり身動きが取れないといった混雑はみられません。
一日がかりで回り切れないということもないので、自分のみたいところを堪能できます。
年齢層も、若い人が中心のコミケと違い、文学好きな40代~70代の方も参加しています。
文学フリマで初心者が気を付けることは?
文学フリマに初めて行く場合、気を付けることはなんでしょうか?
◆小銭を用意して行く
まず、これはコミケでも同じですが、小銭を用意しておきましょう。
5千円札や一万円札を出されると、売り手がお釣りがなくて困ることがあります。
なるべく千円札も崩して小銭を用意しておくと便利です。
◆持ち歩く荷物はなるべく小さく
会場はあまり広くないことが多いので、歩き回るのに邪魔になるような大きな荷物は持ち込まないようにしましょう。
もし大きな荷物がある場合にはコインロッカーに預けてから行った方が周りの迷惑にならずにすみます。
◆コスプレ禁止
文学フリマではコスプレは禁止されています。
会場内であれば、着替えを必要としない範囲のアイテム着用(お面、ウィッグ、ネコミミ、白衣など)や、常識の範囲内で外出着や私服と見なしうる服装(和服、ゴスロリファッション、現役中高生の制服など)は大丈夫です。
事務局が現場で「明らかにコスプレである」と判断した場合には、着替えや退出をお願いされてしまいますので、気を付けましょう。
◆会場の配置図をチェックしておく
たくさんの作家さんやサークルが並んでいますので、事前に参加サークル一覧と会場の配置図はチェックしておくと、行ってから途方に暮れる心配がありません。
参加サークルの一覧は会場にもありますので、もし公式サイトをチェックし忘れたら、先にそちらを見てから回ると良いですね。
同人誌即売会の醍醐味はその作品を書いた人が直接売っていることですので、気に入った作品や興味を持った作家さんには積極的に話しかけるのも良いでしょう。
最初は慣れなくても、何度か足を運ぶと作家さんと交流が持てるようになり、それがまた楽しみになります。
まとめ
文学フリマは文学好きが集まるイベントですから、新しい出会いがあるかもしれません。好みの作品や作家さんと出会えると良いですね。
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