マイコプラズマ肺炎は秋から冬にかけて流行することが多い病気です。
マイコプラズマ肺炎は赤ちゃんにもうつるのか、症状や治療法はどういったものがあるのかについてまとめました。
マイコプラズマ肺炎は赤ちゃんにうつる?
マイコプラズマ肺炎は通常の細菌とウイルスの中間の大きさと性質を持った「マイコプラズマ・ニューモニアエ」に感染することで起こる、呼吸器系の感染症です。
患者の約80%が14歳以下の子供で、全体の60%以上が0歳から9歳までの子供だと言われています。
赤ちゃんにもうつる病気ですので、家族の中にマイコプラズマ肺炎に感染した人が出たら、赤ちゃんにうつらないように気を付けてください。
【感染経路】
マイコプラズマ肺炎の感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」です。
感染者の咳やくしゃみで飛んだ飛沫を吸い込むことでも感染しますし、鼻水や痰に含まれるマイコプラズマが皮膚や衣服、玩具、またそれに触れた手指についても感染する可能性があります。
【潜伏期間】
マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は普通の風邪よりも長く、2~3週間から長いと4週間くらいに及ぶこともあります。
【予防法】
予防接種はありませんので、マイコプラズマ肺炎が流行している時期にはなるべく人が大勢集まる場所には行かないようにしましょう。
家族が感染した場合は家の中でもマスクをして手洗いやうがいを徹底し、赤ちゃんにはなるべく接触しないようにしましょう。
赤ちゃんはよく手を舐めてしまいますが、濡れた手指にはウイルスがくっつきやすいので、手指のよだれをこまめに拭きとってあげるのも効果的です。
乾燥は大敵ですので、室内が乾燥しないように加湿器をつけたり濡れた洗濯物やタオルを干すなどしましょう。
マイコプラズマ肺炎の赤ちゃんの症状は?
赤ちゃんがマイコプラズマ肺炎に感染すると、以下のような症状が出ます。
・乾いた咳
・鼻水、鼻詰まり
・発熱
・体がぐったりする
・のどの痛みや声がれ
乾いた咳が特徴で、夜中にも酷く咳こむことがあります。風邪と違ってしつこい咳が続き、1か月以上も咳が続く場合もあります。
熱は出る場合と出ない場合があります。
赤ちゃんの場合は軽くすむこともあり、咳以外は元気な場合もありますが、咳が激しいので喉を傷めたり耳に影響して中耳炎を併発してしまうこともあります。
重い肺炎や髄膜炎、脳炎などの合併症を引き起こすこともありますので、咳が続く時は病院に行くようにしてください。
マイコプラズマ肺炎の赤ちゃんの治療は?
マイコプラズマ肺炎の治療にはマクロライド系(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)の抗生物質が処方されます。
症状が軽ければ薬を飲んで通院するだけで大丈夫ですが、場合によっては入院して治療することもあります。
抗生物質を飲むと2週間くらいで熱や咳が治まることが多いですが、中には咳が1か月以上続くこともあります。
咳が続くと体力を消耗しますので、水分補給をこまめにしてしっかり休ませてあげるようにしましょう。
空気が乾燥していると咳が酷くなることがありますので、加湿器などを使って室内が乾燥しないように気を付けてあげてください。
食事をしたり水分補給をしても嘔吐してしまう場合には、病院で点滴をすることもあります。嘔吐が続いて食事や水分を摂れない場合は病院に行くことをお勧めします。
風邪と症状が似ているため、自己判断で家庭にある風邪薬を飲ませてしまう人もいますが、マイコプラズマ肺炎には通常の風邪薬は効きません。
自己判断で薬を飲ませずに、必ず病院を受診して薬を処方してもらうようにしてください。
まとめ
マイコプラズマ肺炎は赤ちゃんにもうつります。家族がマイコプラズマ肺炎に感染したらなるべく赤ちゃんにうつさないように気を付け、もし似たような症状が出たらすぐに病院に行きましょう。
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