夏休みやキャンプなどで家族で山に出かける機会も多いことと思います。
夏から秋にかけては蜂が最も数が増え、巣を守るために攻撃的になるため、山などに行く際には注意が必要です。
蜂に刺されたときの応急処置や、よく効く蜂刺されに尿をかけるという民間療法は効果があるのや、病院に行った方が良いのかについてまとめました。
蜂に刺されたときの応急処置は?
①速やかにその場を離れる
蜂に刺された場合、まず最初に行うのはその場をそっと離れることです。
野外で刺された場合は近くに巣がある可能性があります。
蜂は針に敵がいることを知らせる警報フェロモンの役割を果たす毒液を持っており、その場にいると仲間が集まってくる恐れがあり大変危険です。
できるだけ遠く、最低でも20~30mは離れるようにしましょう。
離れる際には蜂を刺激しないように、大声を出したり走り出したりせず、目立たないようにそっとその場を離れてください。
②針を抜いて毒を流す
刺した蜂がミツバチの場合は、傷口に針が残ったままになっていることがあります。
針が残っていたらできるだけ早く抜きましょう。
ミツバチの針は毒嚢と呼ばれる毒液の入った部分もつながったまま刺さっていますので、指でつまんだりせず毛抜きやピンセットで抜いてください。
指で針をつまんで抜き取ると、毒嚢が圧迫されて傷口の中に毒がさらに入り込んでしまう恐れがあります。
もしピンセットや毛抜きがない場合には、横に払って振り落すなどします。
そのあとは、流水で傷口を洗い流します。
蜂に刺されて激しく痛むのは傷口から毒が入っているためですので、傷口の周囲をつまんで、血とともに毒を絞り出します。
このとき、口で毒を吸い出すのはやめましょう。
歯茎や虫歯などから毒が侵入し、二次被害を招く可能性があります。
③薬を塗って冷やす
もし虫刺され用の薬があれば、傷口に塗ります。薬は抗ヒスタミン系成分を含むステロイド系軟膏が適切です。
抗ヒスタミン成分にはかゆみ止めの効果が、ステロイドには炎症や痒みを抑える効果があります。
薬を塗ったら、傷口を冷やしましょう。濡れたタオルや保冷剤をガーゼに包むなどして冷やすと痛みが和らぎます。
そして、応急処置の後はできるだけ早く病院に行きましょう。受診するなら皮膚科になります。
蜂に刺されたときの処置で尿は効果がある?
「蜂に刺されたときには尿をかけるといい」という話を聞いたことはありませんか?
民間療法として「蜂に刺されたら尿をかけて毒を中和する」というのがありますが、これは効果がありません。
昔は蜂の毒には強い酸があると考えられていたため、アルカリ性である尿の中のアンモニアで中和できると信じられていたようです。
現在は蜂の毒はたんぱく質なのでアンモニアでは中和できないことがわかっています。
むしろ、傷口に尿をかけると雑菌に感染して皮膚炎になる恐れがありますので、傷口に尿をかけるのはやめましょう。
蜂に刺されたときの処置は病院でしてもらうべき?
蜂に刺されると蜂毒へのアレルギー症状で「アナフィラキシーショック」を起こすことがあります。
痒みや熱、頭痛、めまい、嘔吐、呼吸困難などの強い症状がでたら、すぐに救急車を呼びましょう。
蜂の毒は反応が早いので、刺されてから20分~30分様子を見て発疹、吐き気、発熱、呼吸困難、めまい・意識障害などの全身症状がでない場合には危険は低いと考えられます。
ですが、自己判断は危険なので、皮膚科を受診しておきましょう。
少しでも様子がおかしいと思ったら、すぐに病院に行くことが大切です。
まとめ
蜂に刺されないように、山などに行く際には黒い服を避け、香水やにおいの強い化粧品はつけないようにしましょう。
もし刺されてしまったら、騒がずに落ち着いて応急処置をしてください。
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