お月見と言えば十五夜が真っ先に浮かびますが、十三夜もあるのを知っていますか?
十五夜と十三夜は何が違うのか、十五夜と十三夜は両方とも月見をしないと縁起が悪いと言われるのは何故なのか、まとめました。
十五夜と十三夜の違いは何?
【十五夜とは】
十五夜は「中秋の名月」のことで、旧暦の8月15日をさします。いつと決まった日にちではなく、毎年9月中旬~10月上旬の間に旧暦の8月15日がやってきます。
2015年なら9月27日ですし、2016年なら9月15日と、その年によってかなり幅があります。
十五夜というと満月と思われがちですが、月と地球の公転軌道の関係により、実は十五夜が満月にあたることは稀です。
新月から満月までの日数が14日間(新月から14日後の十五夜は満月になります)から16日間(新月から16日後が満月なので2日ずれます)と日数に差があるため、1日または2日程度ずれることが多いんです。
十五夜にお供えするお団子の数は、15個。お団子以外にはこの時期に収穫された里芋などのイモ類を供えることから、別名「芋名月」といいます。
【十三夜】
十三夜は旧暦9月13日のことで、十五夜の後に巡ってくる十三夜をさします。
そのため、十五夜と同じようにいつと決まっておらず、その年によって日付が変化します。
毎年10月上旬から11月上旬の間に旧暦の9月13日がやってきて、2015年なら10月25日、2016年なら10月13日が十三夜にあたります。
十三夜にお供えするお団子の数は13個。お団子以外にはこの時期に収穫された栗や枝豆を供えることから「栗名月」「豆名月」とも呼ばれています。
実は、十五夜と十三夜以外にも、もう一つお月見ができると縁起がいいと言われている日があります。
それが「十日夜(とおかんや)」です。
昔から、十五夜、十三夜、十日夜の3日間が晴れてお月見ができると縁起が良いとされてきました。
【十日夜】
十日夜は東日本で中心に行われている収穫祭で、旧暦10月10日に行われます。(西日本では旧暦10月亥の子の日や11月に類似する収穫の行事が行われます。)
内容は地方によって異なり、稲の収穫を祝ってお餅をついて食べたり、稲の茎をたばねた「わらづと 」や「わら鉄砲」で地面を叩きながら唱えごとをして地面の神を励まし、作物にいたずらをするモグラを追い払ったりします。
他には、かかしあげ」といって田んぼを見守ってくれたかかしにお供えものをし、かかしにお月見をさせてあげる地方もあります。
十日夜はお月見がメインで行われるわけではないので、月齢に関係なく新暦の11月10日に祭りを実施する地方が多いようです。
十五夜と十三夜は二度月見をしないと縁起が悪い?
十五夜と十三夜はどちらか片方しかお月見をしないと「片月見」といって縁起が悪いとされてきました。
どうして縁起が悪いのか、はっきりとした理由はわかっていませんが、江戸時代、吉原の客寄せの一環として生まれたという説もあります。
江戸時代の遊郭では、十五夜と十三夜の両方を祝い、どちらか片方の月見しかしない客は「片月見」または「片見月」で縁起が悪いと遊女らに嫌われたのです。
それは、二度目の通いを確実に行なうために、十五夜に有力な客を誘う風習があったからでした。
十五夜に誘えば相手は十三夜にも来なければなりませんから、確実な客寄せの方法だったのでしょう。
十五夜と十三夜の両方とも月見をしないと縁起が悪い理由には他にも諸説あり、十五夜にお月見をしたら、同じ場所で十三夜もお月見をするのが習わしとされていました。
最近では十三夜の風習は薄れつつありますが、十五夜だけでなく十三夜もお月見をしたいものですね。
まとめ
お月見は平安時代から行われている伝統的な行事です。十五夜と十三夜、できれば十日夜もお月見できたら素敵ですね。
コメント
とてもよく分かりました。ありがとうございます。
>ぽち奴様
コメントありがとうございます。
お役に立てたようで嬉しいです。